ボログ

若手俳優を追いかけて暮らしている

推しとの出会いの話

少し前にはてブロ始めようと思って書いた記事があったのでサルベージします(mottainai精神)
ただの自分語り&推しと出会った時の備忘録です。



私はアラサーである。
職業は伏せるが、いわゆる「普通の仕事」には就いていない。会社に勤めていたとき、ストレスでとある病気にかかってしまった。その持病のせいで普通の仕事をするのが難しい。
なんとか食っていけるくらいのお金を得て、細々暮らしていた。

私は、おたくだ。
おたくと言ってもジャンルは細分化されているが、アニメ・漫画・ゲームなどの二次元が好きなおたくだった。
ここ数年はソシャゲばかりやっていた。体がつらくて伏せっているときでも遊びやすいのが良い。

そんな私が、今更若手俳優にハマった。
いわゆる2.5次元舞台というやつを観に行ったら、ストンと、面白いくらいあっさりと落ちた。
好きな作品が舞台化し、友達に誘われたので、運営へのお布施のつもりで観に行くことにした。
正直、全く期待していなかった。事前にサイトで観たキャストは、そこそこのビジュアルの子もいれば「何でこの子を使ったんだ?」と首をかしげるくらい不釣り合いだと感じる人も、お世辞にも人気俳優とは言えない子もいた。名前を聞いたことある俳優が数人いるくらい(私が無知なせいもある)。
それでもまぁ、巡り巡って原作へお金が入るならいいやと思い、観に行った。
結果、ドハマりした。

私の座席の延長線上に、すらっとした体躯の男の子が現れたのだ。
わりと良い席で、前から3列目くらいだったと記憶している。私は目が良いので、その距離なら充分キャストの細かい表情・仕草を観察できた。
彼は、私の目の前で、とあるパフォーマンスをしてくれた。フッと微笑んで、去って行く姿が、すごくすごくかっこよかった。人生で、あんなにかっこいいと思う人に出会ったのは初めてだった。
原作では、まぁそこそこ好きなキャラだったけど、一番ではなかった。その彼に、一瞬で虜になった。

若手俳優にハマったのはこれが初めてではない。高校生〜社会人2年目くらいまで、テニミュを追いかけ続けていた。
私の席の延長線上にいるキャストが、スーッとラケットで指してくれると、変な声が出そうになった。今も昔も単純である。
私は「テニミュ」というプロジェクト&カンパニーが好きだったので箱推しに近かった(もちろん贔屓のキャストもいたけれど)。今ならDDと揶揄されるかもしれないが、当時そんな言葉はなかった……と思う。多分。

高校・大学のときは、それこそ狂ったように日本青年館へ通っていた。改装される前の、薄暗い日本青年館大ホール。
テニミュは安いので、学生のバイト代でも賄えた。大学でろくに友達も作らず、バイトしてバイトして、日本各地へ遠征し、いろんな地域に住んでいる子と仲良くなった。
楽しかったけれど、年を重ねるごとに地方の友人たちとは疎遠になっていった。何より、私がテニミュに飽きていた。キャストの名前がさっぱり覚えられなくなっていた。
キャストが若年化していき、ほとんどが自分より年下になっていた。こうなるともう「みんなかわいい。えらい」という感情しか芽生えない。昔はキャストのこういうところがうんたらかんたら〜と、偉そうな感想をブログにつらつら書いていたのに。
2ndシーズンは付き添いで何度か行き、ドリライにも一度参加した。3rdは観たことがない。結局、私はテニミュの世界からフェードアウトした。

その後、某自転車漫画、某刀ゲームなどの舞台を観に行ったが、沼に落ちることはなかった。
楽しいし、イケメン俳優を見たらキャーキャーと色めき立ったが、そこから先に進むことは全くなかった。
私は、たまに2.5次元舞台へ行く、二次元おたくへ戻っていた。

そんな状態が数年続いたのち、件の彼に出会った。
衝撃だった。正直、顔はまったく好みでない。だが、いい。骨格が好きだ。演技がうまいかと言われたら、まぁ若手俳優のソレである。どちらかと言えば、立ち居振る舞いや表情に魅せられた(俳優に対しての褒め言葉ではないかもしれない)。
彼の他の演技を観てみたいな、と思った。

そういうわけで、若手俳優にハマってしまった。
私の推しは20代半ばである。若い。いや、若手俳優界ではさほど…であるが、アラサーの私からしてみたら好きになるのが申し訳ないほど若い。
彼は舞台俳優だが、目立った作品に出たことはないらしく、同年代の俳優にくらべたら実績もファンも少ない。
でも、好きなのだ。どうしようもなく好きだ。「これはガチ恋か…」と思っていたが、最近の若い子は「リアコ」と称することを知った。「リアコ」って言葉はいつから出来たのだろう。私が知らなかっただけかな。

推しの事務所は俳優よりアイドルが多く、アイドル部門のイベントは毎週のように行なっているが、俳優のイベントはほぼない。界隈で有名な俳優が何人か所属しているが、その子たち以外はぽつりぽつりと舞台に出ている印象だ。
その少ない機会を逃さないように、私は推しに会いに行ってる。月一で会えたらいい方。
事務所主催イベントのチケ代はめちゃめちゃ安いし、そもそも滅多にやらないから通うのは楽。楽だが、チェキ代がかさむ。
舞台はテニミュみたいに安くはない。まぁ、諭吉一枚でお釣りが返ってくる程度だが、ジリ貧で暮らしていた私にはキツかった。
仕事、増やすか。と、そのとき思った。もう何も出来ないと思っていた。やる気もなかった。このまま家に引きこもっていれば、ぎりぎり生きていけるし、なんて考えていた。その私が、外に出て、働く。

それから、少しでも若く見られたい・小綺麗なおたくがついてると思われたくて、服や化粧品を買い漁るようになった。これも痛い出費だが、おかげさまで出会った瞬間に嫌悪感を露わにしたくなるような見目は回避出来ている(と思う)。
どうせならプレゼントもあげたい。何かしらの役に立ちたい。恥ずかしい話、患っている間は寝たきりで、家から一歩も出られなかった。その私が、推しのプレゼントを探しに外出している。いくつかお店を巡り、店員さんに相談して「ラッピングしてください」などと言っている。

推しのおかげで、社会性が少し蘇った。
ありがとう、推し。私、あなたのおかげで生きてて楽しいよ。