ボログ

若手俳優を追いかけて暮らしている

近況

私は推しの出る舞台を、もはやそこまで熱望していないのだと思う。

チケットは抑えてあるけども、中止だと言われたら「そうか」で終わる気がする。そもそも「やらないだろうな」と考えながらチケットを買っているし。
「残念」とか「絶対絶対見たかったのに!」みたいな気持ちにはならないだろう。まぁ金が返ってくるならいいか、とか、その程度の感情しか持ち合わせていないなと。

「怖い」というのは春頃よりだいぶ落ち着いた(これはまずいことなんだろうが)。
というのも、4ヶ月近く仕事がなく、延々自宅に引きこもっているからだ。
もちろん日用品の買い出しや通院等で外に出る日もあるが、圧倒的にホームにステイしている。ある程度は安全な場所に日々いるので、どこか他人事のように見ているふしがある。
だからあまり怖くはなくなった。現場が始まったらこの意識がどうなるのかはわからない。


しかし安全とは引き換えに、ただでさえ少ない全財産がみるみる減っていくのである。
現場がなくてよかった。いや、現場があったら別の仕事を探して根性で稼いでたか…?

とりあえず住居確保給付金の申請はした。のろのろ書類の準備をしていたので、給付は早くて8月だと言われた。その頃まで私は生きてるだろうか。
いざというときのために500円玉貯金箱には手をつけないでいる。たぶん10万円近くはあるはず。


それでまぁ、家にいるだけなので化粧をしない。
先日久しぶりに化粧をしたら眉毛とアイラインを書くのがめちゃくちゃ下手になっていた。
化粧って自転車と同じで、一度覚えてしまえば体に染みつくものだと思っていたのだけれども、そうではないらしい。

なんならシャワーすら浴びない日もある(汚い)。でも誰にも会わないし家にいて汗もかいてないのだから、1日入らないくらいどうってことない(と、私は思っている)。
そもそも私は風呂がどちゃくそ嫌いだ。頭を洗って水気を切ってコンディショナーだかトリートメントだかをして洗い流して、ぬるついた手を洗い洗顔フォームをネットで泡立てて(中略)、上がったらすぐ化粧水をつけて保湿し、美容液と乳液もつける。髪はドライヤーで何分もかけて乾かさないといけない。
なんだこの馬鹿みたいな作業工程量。何ひとつやりたくない。
そんなわけで「一本で全身洗える」的なメンズビオレの石鹸を買った。めちゃくちゃ楽です。髪はギッシギシになるけど、どうせ誰にも会わないから。

服も買ってない。どこにも行く予定がないから。唯一買ったのは謎のシャツ(アリエクで1000円)。でも着る機会がないまま終わるかも。
来月は現場がある予定だが、準備しておいて中止になったら勿体ないのでギリギリまで粘るつもりでいる。
なんなら新しい服を買わなくてもいい気がしてきた。どうせ客降りも接触もないのだから、去年買ったワンピースを着ていたってわかりゃしないだろう。ていうか推しが私の服を見てるとも、過去に着ていた服を覚えてるとも思えない。

まつげパーマもやってない。私のまつげはもう数ヶ月間下を向きっぱなしである。
美容院も春から行ってない。カラーもカットも自分でやっている。カラーは以前からセルフだ。切るのはさすがに難しいかな?と思っていたが、やってみたら後ろをカットするのが少々大変なくらいで、出来ないこともなかった。上手い・下手は別として、生きていく上で困るようなことにはなっていない。
爪だってセルフで出来るけど、誰に手元を見せるわけでもないので何もしていない。
「どうせ誰にも会わないし」って、すごく便利な魔法の言葉だ。しかし究極に自堕落野郎と化す。


私って、見栄で生きていたんだなぁ。と、つくづく思う。
推しに良い印象を持ってもらいたいから服や化粧品を買い、2ヶ月に1回美容院へ行って、まつげを上げにせっせとサロンへ通った。そのために働いていた。
でも今は何もしなくていい。無駄になるかもしれないなら、最初からしたくない。
お金がないから身なりに気を使わないのか、身なりに気を使わないからお金がないのか。卵が先か、鶏が先か。


私の推しは今のところ元気だ。
けれどもSNSをまめに更新するわけでもなく、これまで通りのペースでいる。
私は、それを「なんだかな」と感じている。このご時世なので推しの健康はいつも以上に気になるじゃないか。
毎日一言、ただ「おはよう」と言ってくれるだけでもいいのに。それだけで安心できるのに。
「変わらない」ということが推しの良いところなのかもしれない。でも私は、変わってほしかった。
舞台上での露出が減るぶん、積極的に自撮りを載せるなり動画を載せるなりしてほしかった。それでお金を取ればいいのに、と。そうしたら喜んで払うのに。
覇気がない、というか、危機感あるのか?と思った。下手したらこの先数年、まともに板に立てないかもしれないのに。これまで通りでいいわけがないのに。
事務所が企画した仕事をなんとなくこなしているだけのように見えて、なんだかもやもやした。

まぁ、私にだけは言われたくないだろう。数ヶ月引きこもって仕事がない、風呂にすら入れないような人間にだけは。
第一、そんな不満を抱く時点で私はもうだいぶ冷めているのだと思う。


だいたい私は2、3年で飽きる。二次元のおたくだったとき、それくらいのペースで新しいジャンルを開拓していた。
推しのおたく3年目。なんかもう、飽きてるのかもしれないな。と、思う。最悪のタイミングで最悪の病が流行った。
接触どころか舞台すら観にいけない。プレゼントも渡せない。手紙は届いてるんだかわからない。ワンチャンを狙うなんて夢のまた夢だ。
そうこうしているうちに私も推しも歳を重ねる。あと3年もしたら、推しは結婚するかもしれない。
そういうことを考えるのが嫌だ。なにもかも億劫だ。頭の中がぐちゃぐちゃになって、脳みそや心臓を握り潰したくなる。

何もやりたくない。何も考えたくない。
今後の生活の心配も。
自分の見目についても。
以前のような気持ちに戻れるのかどうかも。


いらない 何も 捨ててしまおう(突然のB'z)


皆様、どうぞ健やかにお過ごしください。